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大森ワイン倶楽部通信

No. 286 〔12年以上前〕 , マーケティングから , by 食と農ブログ Icon of admin
久々の登場!
シャトーかなちゃんです。

※説明しよう!シャトーかなちゃんとは、大森ワインの話題の時に登場するキャラである。

今週、私は「大森ワイン倶楽部設立5周年を祝う会」に参加してきました。

ここで、「大森ワイン倶楽部」について少し説明しますね。
大森ワイン倶楽部に難しいきまりはありません。
大森ワインのこと、歴史や農家さんのことを理解し、ぶどう農家さんに美味しいぶどうを作っていただき、美味しいワインが飲み続けられるよう応援をし、PRしていくことを目的に設立されました。

上記目的に賛同する方が応援隊メンバーとなり、年数会の“ワインと親しむ会”を開催し、活動していきます。

あらっ、何だかあなたも入ってみたくなりませんか?
応援隊メンバーは随時募集中でーす(^○^)/

さて、その大森ワイン倶楽部が設立から5年経ったことを祝し、メルシャン株式会社さん、栽培農家さん、会員のみなさんが、横手のウェルネスに集い、もちろん大森ワインで祝いました。

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かなちゃんは祝いの席とあって、いつにも増して本日も飲みに飲みましたよ。
だって、大森ワインはもちろんのこと、お料理もおいしかったですもの。
地元の食材をふんだんに使ったお料理と大森ワインとのマリアージュ。

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シンプルだけど、とっても肉厚、ジューシーでおいしかった「三平しいたけの網焼き」。
やっぱり、白ワインとシイタケってベストカップルですね♪
ついついワインがすすみます。

そして、大森ワイン倶楽部の会員さんが差し入れてくださった、娘さん作 「洋ナシのタルト」。
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うめっーーーーー!!!
この「洋ナシタルト」も大森ワインと今すぐ結婚できます。
三平しいたけとはタイプが違いますが、夫婦としての相性は100%でしょう。

設立から5年の間、大森ワインは劇的な飛躍を遂げました。
何といっても、日本を代表するメルシャンの主力商品である「シャトー・メルシャン」シリーズに、大森のリースリングが仲間入りしました。
そして、数々のワインコンクールで入賞も果たしました。
発売から25周年も迎えました。
昨年末には「東北ワインサミット2011」にも参加し、大森ワインを広くアピールしてきました。

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この先10年、20年、そして50年、100年後に、「日本に大森ワインあり」と言われるよう、産地が一丸となっておいしいぶどうを作っていけたらいいですね。
大森ワイン倶楽部は地域の皆さまと、そして、ワインづくりにたずさわる全ての皆さまを応援し、共に歩んでいけたらと思っています!

私はもっぱら飲む方専門で応援ですが・・・m(_ _)m

みなさんも、ぜひ、大森ワインを飲んで楽しんで、そして応援してくださいね!

〔 1151文字 〕

大人の味ってやつ

No. 285 〔12年以上前〕 , マーケティングから , by 食と農ブログ Icon of admin
今日は「成人の日」です。
あ~、成人の日かぁ・・・、ニ度目の成人式を迎えたかなちゃんにとっては、一度目は遠い記憶・・・。
長靴を履くたびに、「よっこいしょっ!」と言って大きく深呼吸する自分が、つくづくおばちゃんになったと感じる今日この頃です。

さて、自分が大人になったなぁと思う瞬間、皆さんおありですか?
私は大人になったなぁと思うことはまずなくて、自分はなんて子どもなんだろうと思うことの方が圧倒的に多いです。

でも、ひとつだけ大人になったなぁと思う瞬間をあげるとすれば、子どもの時食べれられなかったものがおいしと感じたときです。

私が子どもの頃どうしても食べられなかったもの。それは、ネギ類でした。
大好きなカレーライスの中に「私がカレーの味を支配しているのよ」と言わんばかりに入っている変に甘い玉ネギ。
「やいやい!てやんでぇ!ネギあっての蕎麦でぇい!」と威張っている超辛口なネギと戦い続けた幼少時代。「ネギを食べないと美人になれないよ」などと叔母に脅迫され、真剣に悩んだ思春期時代。
暗く辛かった過去がよみがえってきます。

今思うと、なぜあの時ネギの味がダメだったのかサッパリわかりません。
そして、いつを境にネギが食べられるようになったのか、私の味覚大革命がいつ起きたのか!
今となっては知る由もありません。

ただ一つだけ言えることは、私は今ネギが大好きです!

ふぅ、前置きが相当長くなりましたが、今日は休日なので、お正月の残りのお餅を利用した「かなちゃんの3分半クッキング」のご紹介です!

ネギ大好物の私は、みんなに自慢したくなるネギグッズを持っています。
その名も「NEGIERU(ネギール)」
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相当ベタなネーミングです。私は三条から来た金物屋さんからこれを買う時に、「ネギールを値切~る♪」と茶目っけたっぷりに言ってみたのですが、おじさんはニコリともせず「無理!」と一刀両断。
今すぐネギを思いっきりひっかきたくなる衝動に駆られたのを覚えています。

さて、このネギールはそんな荒っぽい使い方はしなくても、髪の毛をとかす様にネギを優しくなでると、簡単に白髪ネギができちゃう道具なのです!
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ネギール最高!

今日はお正月の残りのお餅をオーブンで3分焼き、秋田県人の必殺アイテム「味どうらくの里」で出汁を作り、焼いた餅にかけます。あとは白髪ネギをたっぷり乗せ、アクセントにショウガを一つまみ添えます。きっかり3分半クッキングの完成です!ちなみに、ネギールがないと3分半ではできません。
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名付けて、
「甘さだけではない、苦味、辛み、えぐみを知ってこそ大人だよ雑煮」

成人の日に、大人げないブログで本当にすみません。
今日の「かなちゃんの3分半クッキング」は我ながら大成功!自画自賛!

うめっ~!

〔 1180文字 〕

いつもの年末年始

No. 284 〔12年以上前〕 , マーケティングから , by 食と農ブログ Icon of admin
新年 あけましておめでとうございます。

元日の朝から、餅を腹いっぱい食べて大満足かなちゃんです。

さて、大晦日、元旦と皆さまは、どこでどのように過ごされましたか?

私はいつもと変わらずです。大晦日に大掃除をちょこっとだけして、年越しのごっつぉをちょこっとだけ作り、あとは恒例の紅白歌合戦を観て、「あ~、やっと紅組勝ったよ」などといいながら年越しそばを食べ、年末ジャンボ宝くじの当選発表を見ては落胆し、「いい初夢が見れますように」と祈りながら眠りに就くという、何事もなく穏やかな年末年始を過ごしました。

激動の2011年を過ごした今、「いつもどおり」が一番幸せだと身にしみて感じます。

いつもどおりといえば!
家では、代々、正月は“鯉”と決まっています。っていうか、大晦日も“鯉”です。つまり一年の始まりと終わりが“鯉”。どんだけ、鯉に恋してる家庭なのでしょう(*´ェ`*)ポッ
ハタハタに目がない我が家の家族も、正月ばかりはハタハタは寿司でいただき、魚料理は「鯉の甘煮」なのです。

いつも食べたいものではありませんが、「これは本当に魚料理か!?」と思うほどの強烈な甘さ、そして、ちょっと油断するると喉に骨が刺さってしまうんじゃないかと慎重さを必要とするスリル感を、なぜか年末年始にかけて急に欲してしまうのです。

また、鯉の甘煮に次いで必ず登場するのが「でゃご煮物」
大根をメインとした煮物です。
私は、子どもの頃からこの「でゃご煮物」という食べ物に次の疑問を抱いていました。

1.おでんとの違いが明確でない。
2.氷が張っているんじゃないかと思うほどの冷たい状態で食べる。

1については未だにはっきりしません。入っている具材もほぼおでんと一緒です。ただ、かあさん曰く、「でゃご煮物」は煮干しで出汁をとること、きのこや山菜のサクが入るらしいのです。そして、決定的なのは玉子が入らないことだそうです。ん~、確かに・・・、おでんに山菜は入らないもんな。かなりグレーゾーンですが、まぁ正月だし良しとしましょう。

では、2はどうでしょう。
年末年始の時期は身も凍えるような寒さ。温かい食べ物で体の芯から温まりたいというのが心情でしょう。

なのに!なぜ?
歯にしみて、頭がキーンとなるほど冷たい煮物を食べるのでしょう。
父親に聞いたところ、「でゃご煮物」は冷たい方が大根に味が染みておいしいからだそうです。
かなり個人的な理由で理解に苦しみます。誰か理由を知っている方、教えてくださーい。

そして、最後に。
いつもどおりといえば、正月休みに増量することΣ( ̄ロ ̄ll) ガーン

このことは、近年あまりにも定番化しており、特段驚くことでもないのですが、一年一年の積み重ねはいつしか強大な力を持って自分自身に襲い掛かります。こればかりはいつもどおりにならぬよう気をつけねば・・・。

そんなこんなで、2012年も幕を開けました。
皆さまにとって、そして私にとって素晴らしい一年になりますように!

本年も、食と農からのまちづくりを推進しております横手市と、食いしん坊に歯止めが利かないかなちゃんをどうぞよろしくお願いいたします。

〔 1331文字 〕

クリスマスにりんごを!

No. 283 〔12年以上前〕 , マーケティングから , by 食と農ブログ Icon of admin
ホワイトクリスマス。
今朝、皆さんの枕元にプレゼントはありましたか?

雪が降らないと、サンタさんがそりに乗ってやってこれないじゃないかと不安に思っていた子どもの頃。できることなら無邪気なあの頃に戻りたい。

「サンタさんがプレゼントを届けてくれますように!」と祈っていたのはとうの昔。今では「明日の朝、雪が降り積もっていませんように!」と本気で祈り眠りに就きました。

早朝、除雪車の音と除雪車が灯すオレンジ色の回転灯で雪が降ったことを知る。
雪は音もなく静かに降り積もる。しかし、一晩で大きなことをしでかしてくれる。

わぁ~、サンタさんが雪のプレゼントしてくれんだ~(*´∇`*)
んなわけねーだろっ!(▼皿▼#)

などど、朝っぱらから、一人ぼけつっこみを繰り広げながらホワイトクリスマスの朝を雪寄せで迎えたかなちゃんでした。

メリークリスマス!
イブの夜は、なんとなく骨のついた肉を食べなきゃならんと思っているかなちゃんです。
皆さんはどんなイブの夜を過ごされましたか?

せっかくのクリスマスなのに、天気は大荒れ。今年1月の豪雪が頭をよぎります。
先週、私は東京の二子玉川にある九州屋さんで、「横手産りんご 雪害復興フェア」を行ってきました。

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【第46代ミスりんごに選ばれた江村さんもPRしてくれました】

横手は県内屈指のりんごの産地です。これまで、その品質の良さで市場からも高評価をいただいていました。でも、今年1月の記録的な大雪で、多くのりんごの枝や幹が折られてしまったのです。収穫量は例年の3割程度。
今、果樹産地横手では、みんな心ひとつに『産地再生』に向けて頑張っています。

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フェアでは横手のりんごをお買い上げいただいたお客様に『クリスマスりんご』をプレゼントし、大変喜んでいただきました。

クリスマスとりんごにどんな関係があるのか調べてみました。
クリスマスツリーは知恵の樹で、その知恵の樹の実の象徴がりんごなんだそうです。
クリスマスツリーのオーナメントに赤いボールやりんごのおもちゃがあるのもそこからきているんですね。

クリスマスツリーは今日でお役御免で片付けされてしまうのかもしれませんが、せめて今日一日、そして、お正月は鏡餅の横にりんごを添えてみませんか。
サンタさんや神様にお願いやお祈りをするように、果樹産地横手が、またいつの日か再生することを願い、応援していただければと思います。

がんばるべ!東北!!
オラだもがんばる!横手!

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〔 1058文字 〕

「ふるさと横手」首都圏PRが行われます!!

No. 282 〔12年以上前〕 , マーケティングから , by 食と農ブログ Icon of admin
 横手市では、昨年の冬の豪雪により果樹への影響が著しく、産業経済に与える影響が甚大となっています。
 また、東日本大震災や原発事故による被災者への応援メッセージもあわせて、首都圏でPR活動を行います。

 ■鉄道の吊り下げ広告
JR山手線、常磐線、横須賀線、総武線快速、つくばエクスプレス各線に、横手市出身の漫画家 矢口高雄さんの原作「釣りキチ三平」の吊り下げ広告が行われます(1車両1枚)
 
 ■観光PR 12/17~18
  市内の宿泊施設割引応募用紙が含まれた観光PRチラシを都内4箇所で配布。(下記イベント会場で配布します)

 ■イベント
  ○池袋駅 12/17~18(池袋駅改札外 南通路など)
  「冬の鉄道まつり」~がんばろう東北!~でのチラシ配布

  ○あきた美彩館  12/17~18
  物産振興会での販促イベントでのチラシ配布

  ○東急二子玉川店内 ㈱九州屋 12/17~18
  『横手産りんご雪害復興フェア』

  ○三井アウトレットパーク多摩大沢内 12/17
   スーパーサカガミ グランルパ南大沢店 
  『こだわりの美味いものフェア』

  ※お近くにお住まいの方は、是非ご来店ください。


鉄道吊り下げ広告
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ヒデくんでした。

〔 562文字 〕

やめやぎ

No. 281 〔12年以上前〕 , マーケティングから , by 食と農ブログ Icon of admin
大きなぼた雪が降る季節になりました。
皆さん、体調管理は万全ですか?

さて、去る12月8日、私は朝一番に市内にある横手南中学校3年生の家庭科の授業にお邪魔しました。
12月8日ならではの授業が行われるというのです。
12月8日・・・、はて?何の日だっけ?

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秋田県南部には、昔から伝わる風習に『病焼き(やまいやき)』というものがあります。
12月8日に焼餅を食べて無病息災を願い、病払いをするものです。
こっちの方言で『やめやぎ』とも言います。
『やめやぎ』を食べれば病気に罹らないという言い伝えがあるのです。

この日、横手南中学校3年生がこの冬の無病息災を願い『やめやぎ』作りに挑戦しました。
1時間目の授業という慌ただしさに加え、限られた時間の中での作業です。先生の説明にも力が入ります。

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早速作業に取りかかる生徒たち。
もち米粉と小麦粉を耳たぶより柔らかくなるまでこねるのはけっこう至難の業です。こねながら時に自分の耳たぶを触っては感触を確かめます。

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おっ!さすが男子。力強く全体重をかけてこねていますね。

やっと耳たぶくらい柔らかくなったら、次はピンポン玉大に丸めます。
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クルクル丸めるのって楽しいよね!
やっぱ丸だよね。

とぉーーーーっ!?
四角???

うん、そうだ!そもそも、おやきが丸じゃなきゃいけないなんて誰が決めた。
四角があったっていいじゃないか!
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とぉーーーーっ!?
今度は、『J』と『ハート』???
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さすがにこれには驚いて、
これ、何の意味?って聞いてみたら、
『ジャスティン・ラブ』だって!c(>ω<)ゞ イヤァ~ かわいい!

続々とおやきが出来上がってきました。
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おっ!ちゃんと四角をキープしてるぞ!
こんがり焼けておいしそ~!

さてっ、かなちゃんの、ちょっとあんこがはみだしちゃった欲張りおやきのお味は・・・。
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アチッ、アチチチ・・・、うめっ!

できたてほやほやのおやきは、何ともまあ香ばしくて、うめっ!のひとことに尽きます。
昔、反射式のストーブの上にアルミホイルを敷き、その上でおやきを焼いて、おやつにして食べたことを懐かしく思い出しました。

今の時代、このような行事、習慣が薄れていく中、こんな風に昔からの言い伝えを守り、授業の中で伝えていく・・・、本当に素敵なことですね。
きっとこの生徒たちも、大人になった時に、ふっと思い出すことがあるでしょう。

病は気から!
きっと、今日『やめやぎ』を食べた人は、この冬、丈夫に過ごせるはずです。

〔 1071文字 〕

冬の風物詩到来

No. 280 〔12年以上前〕 , マーケティングから , by 食と農ブログ Icon of admin
やってきた!今年もついにやってきた!

それに気がついたのは、昨日のこと。
いつも帰りしなに立ち寄るスーパー。

あれっ、いつもと何かが違う。
あっ!これまではなかったプレハブ小屋があるではないか!

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品物が置いているわけでもない、この寒空に、外にむき出しの事務所がある訳がない。では、これは一体・・・。

[B:[C:deeppink:!!!ハッ!!!

この時期、天空には稲妻が走り、風がゴーゴーーと吹き荒れて、みぞれと雪が降り交じる。
この恐ろしいほどに不安定な天候が、それの訪れを告げる。

そろそろだなや~。
秋田県人が心躍らせ待ち望んでいたもの。

それは、ハタハタです!

察するに、このプレハブ小屋は、ハタハタ販売の特設ステージで、ここにハタハタの入った箱がどっさりと積まれるのです。
ここに買いにくるお客様は、一匹、二匹なんて細かい買い方はせず、買う単位は〝箱”。
その光景は、ものすごくエネルギッシュで、性格が穏やかでおとなしい県民と言われている秋田県人がいつになく熱く燃えたぎる様を映し出す。

昭和の古き良き時代を思い出す。
私が幼かった頃は、この季節になると玄関にハタハタが木箱で積まれていた。最盛期の頃は10箱以上積まれていたと思う。
子どもの私は、毎日毎日食卓に登場するハタハタに、正直うんざりしていた。もっと子どもが好きなハンバーグとかシチューとか食べたいよう。そう言いたかったが、家族は、冬の食べ物はハタハタしかない!と言わんばかりに、一人で5匹も6匹も食べるのだ。
確かに身は少なく、味は淡白。5,6匹は食べられそうな気もする。だからと言って、形や味を変え毎日、毎日だよ!
この現象は我が家だけのものではなく、その当時秋田県全域で起こっていた現象であると推測する。

それからだんだんとハタハタが獲れなくなり、値段も急騰した。ハタハタはいつの間にか高級魚になった。ひと箱何百円の時代から、1匹1,000円もする魚になってしまったのである。そして、ついには禁漁。

食べられなくなると、人はその価値に気付く。あれほどもううんざりと言っていたのに、季節になると食べたくて食べたくて仕方なくなる。

あの粘るぶりっこを口にじゅるじゅるっと惜しげもなく頬張りたい。
焼いて食べるなら、味噌田楽がうめっ!
鍋なら、しょっつるが代表であるが、味噌や醤油仕立てでもうめっ!

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そして、大人になって覚えた味。
酒の肴には、ハタハタ寿司が最高にうめっ!
昔から冬の秋田の貴重なタンパク源、発酵と保存食の代表である。

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あんなに積まれていた木箱がいつの間にかなくなっていたのは、単に煮たり焼いたりして食べていただけではないのだと大人になってわかった。
厳しい秋田の冬を乗り越える昔からの伝統、食文化がどの家庭にも根付いていたのだと。

だから、何年たっても食べたくなる。
ふるさとを離れても恋しくなる。

週末はスーパーの特設ステージが、ハタハタを箱買いするお客様で賑わうだろう。
自宅で冬の秋田の食を存分に楽しむために、そしてふるさとを離れた家族のために。

〔 1303文字 〕

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