No.261

幻のニンニク

No. 261 〔13年以上前〕 , マーケティングから , by 食と農ブログ Icon of admin
にんにくにくにく、にんにくにくにく、にんにくが好き!

こんにちは!今日も汗びっしょり、前髪がプール上がりの小学生状態 かなちゃんです。

今日のかなちゃんは、何時にも増して熱いですよ。
なんてったって大好きなニンニクネタですから!
しかも、ただのニンニクではありません。
「幻のにんにく」ですから!

私が勤務する平鹿地域振興局から、東へ約3キロの山間にその集落はありました。
たった、3キロ程度しか離れていないのに・・・、私は少なからずショックを受けました。
その集落へと続く道は急に細くなり、あたりの空気はシーンとして、音も人影もありません。
気がつくと、携帯電話も圏外に。

そこに、戸数8軒の小さな集落がありました。
横手市大沢沼山集落です。

江戸時代から続くという幻のにんにく「沼山にんにく」を栽培している、小室さんにお話を伺いました。

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小室さんは、現在奥様と二人暮らし。毎年1,500株ほどのニンニクを栽培しています。
ずっと自分のうちで食べる分として栽培してきており、市場には流通していません。
でも、この味を一度知ってしまうと、毎年求めずにはいられなくなり、小室さんに送ってほしいと依頼する人が多いんだそうです。

「沼山にんにく」の最大の特徴は、優しい辛味と極上の甘みだと小室さんは語ります。沼山にんにくを他の地域で栽培しても、同じようなおいしさにはならないんだとか。

やはり、沼山集落の土、気候が独特の食味を作り上げるんでしょうね。
地域も、土地も、作る人も、みんな素朴で温かいから、とびきり優しい味になるんだろうなぁ。

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その素朴さは、沼山にんにくの束ね方にも現れていました。
にんにくの葉っぱをそのまま残し、上のほうをくるっと縄で縛る。
こんな風情のあるニンニクを今まで見たことがありません。長い長い歴史を感じずにはいられません。

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この沼山にんにくを縄で結える作業を担当しているのが奥様です。
夫婦二人三脚で、沼山にんにくの伝統を守り続けてきたのです。
ちなみに、奥様が作る「きゅうりの漬物」も絶品です!

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沼山集落では小室さんのほかに、数軒農家で沼山にんにくの栽培が細々と行われています。
皆さん高齢化してきているうえに、若い人たちは集落を離れてしまっているため後継者がいません。

このままでは「沼山にんにく」はいつの日か絶えてしまう日がくるかもしれません。そう思うと残念でなりません。

お話を伺って、そう遠くない未来のことを思うとちょっぴり暗くなってしまった私とは裏腹に、小室さんご夫婦の表情は明るく輝いてました。

もうすぐ来年収穫分の種植えの時期を迎えます。
小室さんは、今年よりも多く種を植えると意欲的です。

「栄養もどじっとやって(たっぷりあげて)、今年よりもおっきくて、うめっニンニク作るべ!」

小室さん、沼山にんにく、がんばれ~!!!
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〔 1215文字 〕

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