ホームちょっといい、旬の物語 > vol.5 家族みんなで作るまん丸スイカ


横手市雄物川地域はすいかの名産地です。
今回のちょっといい、旬の物語は若手就農家で秋田県オリジナルブランド「あきた夏丸」の栽培に奮闘している佐々木和幸さんにお話を伺いました。



 高校卒業後10年間、会社に勤務していましたが、子どもが生まれたことをきっかけに会社を辞め就農しました。
 若者で専業農家になるというのはとても覚悟がいること。肉体労働も覚悟の上。
 今はスイカの事しか考えられないくらい忙しさだそうです。でも、子どものため、家族のため日々奮闘中です。



 雄物川地域の中でも、特にスイカ栽培が盛んな地域である雄南地区にさしかかると、あちらこちらの作業小屋でスイカの出荷作業をしている光景が 目に入ってきます。佐々木さんの作業小屋におじゃますると、和幸さんのお子さん2人と奥さん、お父さん、お母さん、家族総出で作業中でした。 小学校1年生大斗君と3年生のお兄ちゃん壱晟君が「おはよう!」と元気に出迎えてくれました。スイカの大きさ・重さ別、形・品質ごとにシールが 張られます。その作業を子どもたちが手伝っていました。小さな子どもと言えどもさすがはスイカ農家育ちです。和幸さんの指示通りテキパキと シールを張っていきます。私には違いがさっぱりわかりませんけど・・・感心しちゃいました。
 シール張りと箱詰めが一段落すると、子どもたちは「プールさ行ってくる〜。」と作業小屋を出て行ってしまいました。 「あ〜ぁ、貴重なアルバイトに逃げられちゃった。」と目を細める和幸さんのお母さん。「やっと落ち着いたからお茶っこにしよ。」 と誘ってくれました。
 梅雨空のムシムシする日でしたが、その時だけスーッと涼しい風が吹き、疲れを癒してくれているかのようでした。  佐々木家はまん丸で大きいスイカのようなご家族だと思いました。




 お茶っこをしながらいろんなお話を聞くこができました。
 和幸さんがまだ3つか4つの頃、お父さんとお母さんは夏になるとスイカ作りで忙しく、朝起きると家の中には誰もいなかった。眠い目をこすり、 パジャマ姿のまま両親を探してスイカ畑まで歩いていっていたそうです。スイカを作る両親の姿を見て育った和幸さんですが、小さい頃からよく お手伝いをしていたんだろうなぁと思いきや・・・、なかなか手伝いはしてくれなかったとお母さんは言います。「えーっ、手伝ったっけしゃぁ!」 と反論する和幸さん。「でも、手伝いしていた頃はこんなにもスイカ作りが大変だったとは思いもよらなかったなぁ。」
 スイカ作りは日々勉強だと和幸さんは言います。そして、自然との闘いだと。
 栽培過程でどうしたらいいのか悩んだ時、お父さんに相談すると的確な指示をしてくれる。困った時、迷った時、そこにはいつもお父さんがいる。
 「和幸さんの目標は何ですか?」と聞くと、「父です!」と、きっぱりとした口調で答えました。 和幸さんにとってお父さんは本当に大きい存在なんですね。
 お茶っこの時間が終わり、和幸さんとお父さんの二人は畑に向かいスイカの収穫作業を始めました。スイカを一個一個ポンポンと叩いて音を 確かめます。音でスイカの中の状態がわかるんだそうです。中が空洞になっていたり、ヒビが入っていると音が違うとか。 すごーい!スイカのお医者さんみたい!
 和幸さんが収穫したスイカがお父さんの手に渡りトラックの中へ積み込まれます。親子ならではの息の合った作業です。 作業中二人の顔は真剣そのものですが、私にはお父さんの眼差しの先には和幸さんがいて優しく見守っているように感じました。 親から子へ、子から親へ、スイカを持つ手を通じ、その愛情や情熱が伝わっているのだと感じました。





 子どもたちは夏休みに入ったけれど、この期間が一番の繁忙期。子どもたちとなかなか触れ合う時間がなく、とにかくスイカに夢中。 でも、一段落したら子どもたちと旅行に行くのが楽しみに頑張っているそうです。
 同じ集落の中で同級生もスイカ作りを頑張っていて、そのことがとても支えになっているそうです。定期的に勉強会を開いたり、 飲みながら農業について語ったり、若手パワーで農業を盛り上げようとしています。
 涼やかな目をした和幸さんですが、その瞳の奥はとにかく熱い!全国に横手市雄物川町のスイカがブランドとして根付くことを願い、 今日も和幸さんはスイカ作りに全力投球です!



 
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